◆結核・注意報
(平成16年10月作成・(財)結核予防会及び長崎県発行資料等を引用)
結核は、早く見つけてきちんと治療すれば治る病気、早期発見、早期治療が大切です。
結核の5大症状「せき・胸痛・たん・発熱・血たん」
■結核とは
結核菌によって、主に肺に炎症を起こす病気で、結核患者さんが咳やくしゃみをした時に、飛び散るシブキの中の結核菌が空中に浮いていて、その空気を吸い込むことで感染します。
痰の中に菌を出していない軽症の時は、他の人にうつす心配はありません。
■結核に感染した(うつった)と、発病した(結核になった)とは違います
結核菌を吸い込んでも身体の免疫機能で、対内に結核菌が閉じ込められた状態を「感染」といい、身体の免疫力・抵抗力の低下で結核菌が活動を始めることを「発病」といいます。
■結核は今も国内最大の感染症
平成15年中に国内で約3万2千人、長崎県で約450人の患者が発生。あらゆる年齢層で発生していますが、特に高齢の方が多く、長崎県での発生患者中の約7割が60歳以上の方です。
■風邪のようで風邪じゃない
こんな時はすぐ医療機関へ
- 長引く咳(2週間以上)・・・・・・・・・・痰が出る
- 長引く微熱・・・・・・・・・・・・・・・体重減少
- 長引く倦怠感(体がだるく、活力がない)・・胸痛
これらの症状は風邪と似ているため、痰が出ても単なる風邪と自己判断する場合があります。しかし、このような症状が長引く時は、医療機関で診てもらいましょう。
■高齢者では咳が目立たず、食欲不振や体重減少を主症状とする結核患者さんも多い
特に体力が落ちている高齢者の方は、注意が必要です。早めにかかりつけ医に相談しましょう。
■乳幼児の結核は重症になりやすく、生命にかかわることがあります
特に乳幼児の結核は、菌が血中に入り、粟粒結核や結核性髄膜炎などの全身性の病気になりやすく、咳・痰などの症状があまり出ないので、気づくのが遅れて重症化してしまいます。
BCG予防接種を受けて早く免疫をつけておけば、重い結核や髄膜炎になるのを防ぐことができ安心です。
乳幼児の結核患者さんの多くが、0歳、1歳に集中しているので、乳児期のできるだけ早い時期に、結核を予防するためのワクチンBCGを接種し、結核の発病と重症化を防ぐ必要があります。生後3ヶ月以降のできるだけ早い時期に、BCG接種を受けましょう。
■すすんで健康診断を受けましょう
健康は資本ですから、自分の健康管理のためにも市町村や職場などで行われる健康診断はすすんで必ず受けるようにしましょう。
■結核治療費は公費負担
結核を治すための医療費は、結核予防法による公費負担とその他に国民健康保険や社会保険やなどで負担されますが、患者本人が一部負担する場合もあります。
■服薬すれば治ります
■結核の予防は「規則正しい生活」から
−結核は過労・睡眠不足・栄養不良により抵抗力が弱まった時に発病します−
家庭でできる予防法
- 睡眠時間を十分取る
- 適度にスポーツをする
- 好き嫌いせずバランスのとれた食事をする
- 長引く咳、微熱、倦怠感が続き「変だな」と思ったら、早く医療機関へ行く
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