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感染症から身を守る
人に伝染する感染症の流行は、多くの人の健康や生命にかかわる重大な問題となります。 かからないための知識を身につけ予防しましょう。
予防接種について

人から人へ伝染する感染性の疾病で、生命や健康に重大な影響を与える疾病の発生や蔓延を防止するため、国が皆さんへ努力義務としてお願いしている予防接種、および任意で行なう予防接種の種類、対象疾病名、予防接種ワクチン名、接種する時期などは次のとおりです。

予防接種について
予防接種とは?

バイキン注射麻しん(はしか)や百日せきのような感染症の原因となるウイルスや細菌、又は菌が作り出す毒素の力を弱めて予防接種液(ワクチン)をつくり、これを体に接種して、その病気に対する抵抗力(免疫)を作ること。

 
ワクチンとは?

予防接種に使う薬液を「ワクチン」といいます。ワクチンはその作られ方から3つの種類があります。

  1. 生ワクチン
    症状が出ないように極力抑えて、免疫が作れるギリギリまで弱めた製剤。自然感染と同じ流れで免疫が出来る為、
    1回の接種でも充分な免疫を作ることができる。
  2. 不活化ワクチン
    毒性をなくし、免疫を作るのに必要な成分のみを製剤にしたもの。1回では免疫が充分できないため、何回か接種が必要。
  3. トキソイド
    細菌が産出する毒素だけを取り出し、毒性を弱めて、何回か接種して免疫を作る。
予防接種を受ける前に
  1. 気にかかることがあれば、遠慮なく相談を!
  2. 予診票は、お子さんの大切な資料となります。しっかりと記入して持参しましょう!
  3. 母子健康手帳は予防接種の大切な記録、忘れずに持参しましょう!
予防接種を受けた後に
  1. 接種後30分は、会場でお子さんの様子を見ましょう!急な副反応はこの間に起こることがあります。
  2. 入浴を含め、いつも通りの生活をして下さい。
  3. 接種数日後に生じる接種部位の発疹、腫れ、しこりが強い場合や、機嫌が悪くなったときは、医師にご相談下さい。
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予防接種の種類
1. 定期接種A類
対称疾病
(ワクチン)
接 種
対象年齢 標準的な
接種期間
回数 間隔
ジフテリア
百日せき
破傷風
急性灰白髄炎
(ポリオ)
沈降精製百日せき ジフテリア
破傷風不活化ポリオ混合ワクチン
(DPT-IPV) 又は
沈降精製百日せきジフテリア
破傷風混合ワクチン(DPT) 又は
沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド
(DT) 又は 不活化ポリオワクチン(IPV)
1期初回  生後3〜90月未満 生後
3〜12月
3回 20日から56日まで
1期追加  生後3〜90月未満 1期初回接種(3回)後
12〜18月
1回 1期初回接種(3回)終了後、6月以上
DTトキソイド 2期  11歳以上13歳未満 11〜12歳 1回  
麻しん風しん
乾燥弱毒生麻しん風しん(MR)混合ワクチン
又は乾燥弱毒生麻しんワクチン
(M)
又は乾燥弱毒生風しんワクチン(R)
1期  生後12〜24月未満   1回  
2期  5〜7歳未満
(小学校就学1年前〜
 就学前日)
日本脳炎 乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン 1期初回  生後6〜90月未満 3歳 2回 6日から28日まで
1期追加  生後6〜90月未満 4歳 1回 1期初回終了後6月以上 
2期  9〜13歳未満 小学校4年
(9歳)
1回  
結核 BCGワクチン 生後1歳に至るまでの間 生後5〜8月  1回  
Hib感染症 乾燥ヘモフィルスb型ワクチン 生後2〜60月 初回:生後2〜7月
追加:初回接種終了後7〜13月
初回:3回
追加:1回
[初回接種開始時2〜7月]
初回:生後12月に至るまでの間に27日(医師が必要と認める時は20日)以上
追加:初回接種終了後7月以上。ただし、生後12月までに2回の初回接種を完了せずに生後12月以降に追加接種を行う場合は、初回接種終了後27日(医師が必要と認める時は20日)以上の間隔をおいて1回
初回:2回
追加:1回
[初回接種開始時7〜12月]
初回:生後12月に至るまでの間に、27日(医師が必要と認める時は20日)以上
追加:初回接種終了後7月以上。ただし、生後12月までに2回の初回接種を完了せずに生後12月以降に追加接種を行う場合は、初回接種後27日(医師が認める時は20日)以上の間隔をおいて1回
1回 [初回接種開始時12〜60月]
小児の肺炎球菌感染症 沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン 生後2〜60月 初回:生後2〜7月
追加:生後12〜15月
初回:3回
追加:1回
[初回接種開始時2〜7月]
初回:生後24月に至るまでの間に、27日以上。ただし、2回目の接種が生後12月を超えた場合、3回目の接種は行わない。
追加:初回接種終了後60日以上の間隔をおいて、生後12月に至った日以降において1回。
初回:2回
追加:1回
[初回接種開始時7〜12月]
初回:生後24月に至るまでの間に、27日以上。
追加:初回接種終了後60日以上の間隔をおいて、生後12月に至った日以降において、1回。
2回 [初回接種開始時に12〜24月]60日以上
1回 [初回接種開始時に24〜60月]
ヒトパピローマウイルス感染症 組換え沈降ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン 12歳となる日の属する年度初日から16歳となる日の属する年度の末日までの間にある女子 2価:13歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日まで 3回 2価:1月以上の間隔をおいて2回接種した後、1回目の接種から5月以上、かつ2回目の接種から2月以上
4価:13歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日まで 4価:1月以上の間隔をおいて2回接種した後、2回目の接種から3月以上
水痘 乾燥弱毒生水痘ワクチン 生後12〜36月 1回目:生後12〜15月
2回目:1回目の接種終了後6〜12月までの間隔をおく
2回 3月以上
(標準的には6〜12月まで)
2. 定期接種B類
対称疾病
(ワクチン)
接 種
対象年齢 回数 接種量 方法
インフルエンザ
(インフルエンザHAワクチン)
  • 65歳以上の者
  • 60歳以上65歳未満の者であって、心臓、腎臓又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活行動が極度に制限される程度の障害を有する者及びヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常の生活が殆ど不可能な程度の障害を有する者
毎年 1回 0.5ml 皮下
高齢者の肺炎球菌感染症
(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)
  • 65歳以上の者
  • 60歳以上65歳未満の者であって、心臓、腎臓又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活行動が極度に制限される程度の障害を有する者及びヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常の生活が殆ど不可能な程度の障害を有する者
1回 0.5ml 皮下
又は
筋肉内
3. 臨時接種

厚生労働大臣が定める疾病のまん延予防上、緊急の必要があると認められる場合、都道府県知事が接種対象者、接種期間を指定して接種を行う。

4. 任意の予防接種
種 類 接 種
対象年齢 回数 間隔
インフルエンザ B類の対象者を除く全年齢

2回(13歳未満)
1回又は2回
(13歳以上)

1〜4週
(2〜4週が望ましい)
おたふくかぜ 1歳以上の未罹患者 1回  

以上のほか、「B型肝炎」、「A型肝炎」、「狂犬病」予防接種があります。 かかりつけ医へご相談下さい。

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なぜ今、結核なのか
結核・注意報
(平成16年10月作成・(財)結核予防会及び長崎県発行資料等を引用)

結核は、早く見つけてきちんと治療すれば治る病気、早期発見、早期治療が大切です。
結核の5大症状「せき・胸痛・たん・発熱・血たん」

結核とは

結核菌によって、主に肺に炎症を起こす病気で、結核患者さんが咳やくしゃみをした時に、飛び散るシブキの中の結核菌が空中に浮いていて、その空気を吸い込むことで感染します。
痰の中に菌を出していない軽症の時は、他の人にうつす心配はありません。

結核に感染した(うつった)と、発病した(結核になった)とは違います

結核菌を吸い込んでも身体の免疫機能で、対内に結核菌が閉じ込められた状態を「感染」といい、身体の免疫力・抵抗力の低下で結核菌が活動を始めることを「発病」といいます。

結核は今も国内最大の感染症

平成15年中に国内で約3万2千人、長崎県で約450人の患者が発生。あらゆる年齢層で発生していますが、特に高齢の方が多く、長崎県での発生患者中の約7割が60歳以上の方です。

風邪のようで風邪じゃない
結核患者

こんな時はすぐ医療機関へ

  • 長引く咳(2週間以上)・・・・・・・・・・痰が出る
  • 長引く微熱・・・・・・・・・・・・・・・体重減少
  • 長引く倦怠感(体がだるく、活力がない)・・胸痛

これらの症状は風邪と似ているため、痰が出ても単なる風邪と自己判断する場合があります。しかし、このような症状が長引く時は、医療機関で診てもらいましょう。

高齢者では咳が目立たず、食欲不振や体重減少を主症状とする結核患者さんも多い

特に体力が落ちている高齢者の方は、注意が必要です。早めにかかりつけ医に相談しましょう。

乳幼児の結核は重症になりやすく、生命にかかわることがあります

特に乳幼児の結核は、菌が血中に入り、粟粒結核や結核性髄膜炎などの全身性の病気になりやすく、咳・痰などの症状があまり出ないので、気づくのが遅れて重症化してしまいます。
BCG予防接種を受けて早く免疫をつけておけば、重い結核や髄膜炎になるのを防ぐことができ安心です。
乳幼児の結核患者さんの多くが、0歳、1歳に集中しているので、乳児期のできるだけ早い時期に、結核を予防するためのワクチンBCGを接種し、結核の発病と重症化を防ぐ必要があります。生後3ヶ月以降のできるだけ早い時期に、BCG接種を受けましょう。

すすんで健康診断を受けましょう

健康は資本ですから、自分の健康管理のためにも市町村や職場などで行われる健康診断はすすんで必ず受けるようにしましょう。

結核治療費は公費負担

結核を治すための医療費は、結核予防法による公費負担とその他に国民健康保険や社会保険やなどで負担されますが、患者本人が一部負担する場合もあります。

服薬すれば治ります
結核の予防は「規則正しい生活」から

−結核は過労・睡眠不足・栄養不良により抵抗力が弱まった時に発病します−バランスよい食事適度な運動十分な睡眠

家庭でできる予防法

  • 睡眠時間を十分取る
  • 適度にスポーツをする
  • 好き嫌いせずバランスのとれた食事をする
  • 長引く咳、微熱、倦怠感が続き「変だな」と思ったら、早く医療機関へ行く
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